たかがグリップ、されどグリップ

店長エンゾーです。昨日更新をサボったので、慌てて今日書いてます(^_^;)。

現在、三好が四苦八苦しながら、OM-D E-M5 Mark IIのボディスーツを設計中です。モックを作っては崩し、作っては崩しの繰り返し。本人は淡々とやってますが、なかなかどうして、気の遠くなるような作業です。

今日取り組んでいたのは、グリップ形状の詰め。
過去、ユリシーズのボディスーツには、フラットなデザインのカメラを持ちやすくするために、グリップを設けたモデルが幾つもありました。シグマのDPシリーズしかり、ライカしかり、ソニーのRX1やRX100 IIIしかりです。

実は、ユリシーズで設計した各種ボディスーツのグリップが、まったく同じ形状だったことは、ほとんどありません。大きさ、長さ、高さ、角度。すべて、一つ一つのカメラに合わせて、その都度変化させています(唯一の例外として、初代DP2用とオリンパスのXZ-1用は共通でした)。
ユリシーズでは「ボディスーツを装着することで、素の状態より歴然と握りやすくなること」を目標のひとつに据えて設計しています。従って、どの場所に付けるか、大きさや長さ、高さをどうするかは、毎回毎回、真剣に悩むポイントです。
さらに、グリップを設けたがゆえに、カメラマン一人一人が本来持っている「自然な持ち方」を阻害し、グリップに合わせなければならないようでは、本末転倒です。そうならないように設計するのも、腕の見せどころの一つと言えます。

その上で。
今回のE-M5 Mark IIがその中でもダントツで難しいのは、もともとのグリップ形状が複雑な三次元構造を描いているからに他なりません。ものすごいケース屋泣かせなグリップです・・・。

「カメラにグリップが付いているなら、ボディスーツはそれに沿わせるだけでいいじゃないか」
そんな声も聞こえてきそうですが。パンケーキのような薄くて軽いレンズなら問題ないものの、実際に大きくて重めのレンズを装着してみると、やはりホールドのしにくさが顔をのぞかせます。ここは、どうしてもボディスーツでグリッピングを改善したいところです。

というわけで、たかだか高さ5cm少々の小さなパーツを、何度も再設計しては試しています。エッジが立っている方がいいのか、丸い方がいいのか。長い方がいいのか、短い方がいいのか。角度の開き具合はどのくらいが最適か。
幸いなことに、ユリシーズのスタッフは手の大きさや指の長さがみんなバラバラで、大きな手から小さな手まで揃っているので、体格差による持ち心地の違いも細かく検証できます。

そしてもう一つ、握り心地と同じくらい注意していることが、「もともとのカメラのデザインコンセプトから乖離していないか」というところ。今回のOM-D E-M5 Mark IIは、初代OM-Dと比較して、明らかにエッジの立ったラインと、フラットな面で構成することを意識してデザインされています。
つまりボディスーツも、カメラ全体から醸し出される「シャープさ」をスポイルしないことが、もうひとつの隠れテーマとなっています。

はたして、理想のグリップに一歩でも近づけるのかどうか。乞うご期待です。

  • 拍手! (0)