RX1RII用グリップ製作記(その2)

店長エンゾーです。

先日より急に始まりました、RX1R2用の理想のグリップを作ってしまえという企画。前回は、RX1本体に紙粘土を盛り、何も意識ぜず、ただ本能に任せて「一番シャッターボタンを押しやすいアングルで握ってみた結果こうなった」というところまでお伝えしました。
 

この団子のような状態から、余分な粘土を削り取っていくわけですが・・・何を持って「余分」と判断するのか。ここが意外と難しい。

実はグリップを作成するにあたり、スタッフとかわるがわる色々なカメラを握っては、「手の大きさの違いによって、握り方の何が違って何は違わないのか」を検証してみました。

テクニカルディレクターの森くんは、身長が180cm以上ある立派な体格をしています。手も大きいです。対してエンゾーは、165cmしかなく、手はそれ以上に小さく華奢です。比べると、こんな感じになります。

大人と子供くらい違いますね・・・。エンゾーが勝っているところと言ったら毛深さくらいです。
これだけ違うと、当然、握り方も違うはずです。
ちなみに、RX1はシャッターボタンの位置が、一眼レフのように「張り出したグリップの先端部」ではなく「軍艦部の上」に位置しています。なので握り方を比較するにあたり、同じ特徴を持つα7をモデルにすれば、「グリップを装着したあとの仮想RX1」として適役ということで、さっそく握ってみました。

白い丸の中に注目していただくと、アイレットと手の位置関係が微妙に違うのが見て取れます。森くんの手がアイレットから離れているのに対し、エンゾーの手はアイレットに接しています。つまり、エンゾーの方が手のひら全体がグリップ前方に回りこんでいて、森くんはグリップ後方から握っているということになります。

これを正面から見てみましょう。
赤のラインは「握りこんだ指の角度」、緑のラインは「第二関節を結んだ線」、そして青いラインは「α7の左端」となっています。

赤のラインを比較すると、手の大きな森くんはエンゾーより線が寝ています。つまり、エンゾーはグリップを「斜め上から」握り、森くんはそれより「やや横から」握っているということです。

一方、緑と青のラインの位置関係を比較すると、森くんは青と緑のラインが交差しているのに対し、エンゾーは交わっていません。これは言い換えると、森くんはグリップを浅く握り、エンゾーは深く握っているということを意味します。

なぜこのような違いが生まれるのでしょうか?
実はこれ、人差し指の長さと関係しています。手の大きさにかかわらず、シャッターボタンの位置は一定ですので、指の短いエンゾーはできるだけ手をグリップと密着させないと指がボタンに届きません。必然的に手のポジションの自由度は低くなり、人差し指が最短距離でシャッターボタンに届く「斜め上」の位置からグリップを握ることになっているわけです。

それに対し、森くんは手のひらが大きく指も長いので、α7の狭いグリップ上では指が余ってしまいます。手のひらをきちんとカメラ側面に密着させつつ指もグリップにしっかり絡ませようとした場合、手をカメラ後方にずらさざるを得ないのでした。

このようなことを踏まえた上で、あらためて粘土グリップのどこを削りどこを残すかを考えてみます。
これは重い一眼レフを握ると一目瞭然なのですが、実はカメラを握る時、重要な指はたった1本、「中指だけ」だったりします。

このように、親指や人差し指を離しても、中指がしっかりグリップに引っかかってさえいれば、カメラは落下しません。では反対側はどうなっているかというと、

こうして親指の付け根にカメラの角が食い込んでいます。つまり、カメラは中指と親指の付け根の2点で支えられており、残りの指は補助的な役割を担っているわけです。
それらのことを考え合わせた結果、「手の大きさに関係なく、中指が支点としてきちんと機能することが最も大事で、かつ、誰がグリップを握っても中指はだいたい似た場所を通っている」ということが分かってきたので、その部分の凹みはきちんと残し、薬指や小指が作った凹みは削りとってしまうことにしました。

ここで、いったん作業は中断。二日ほど放置して、乾くのを待ちます。結構先が長いですね~。
(第三回に続く!)

RX1RII用グリップ製作記(その1)

RX1RII用グリップ製作記(その3)

RX1RII用グリップ製作記(その4)

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