RX1RII用グリップ製作記(その5)

店長エンゾーです。
 
RX1R2用グリップを作り始めて、そろそろ半年に突入しようとしていますが、ようやく形になってきました。
 
 
【いよいよモノ作りらしくなってまいりました】

まずは3Dスキャナを使い、石膏で作ったモックとRX1R2本体を別々にスキャニングし、正確な3Dデータを作成します。
 

 
次に3D切削RPマシンで、適当な木材を素材に、たたき台となる木製モックを作っていきます。
 

 
こんな感じのものが出来るのですが、エンゾーが手作りした石膏モデルでは、微細な凸凹や不自然な曲線があるので、3Dデータを修正 → 再度削り出すという作業を何度も繰り返しながら、徐々に理想へと近づけていきます。
 

 
そうして出来上がった最初の木製モックが、こちらです。石膏で作っていたものより、若干ですがグリップを薄くしてみました。現段階では、とりあえず全体的なフォルムのチェックと細かい修正部分の洗い出しのためのモックなので、これを元に、より追い込んでいく予定です。
 

 

 
実際にはグリップ部分の素材はウォールナットで、台座は鋳造アルミで作られる予定ですので、完成時には下のようなイメージになると思います。
 

 
 
ちなみに、このプロジェクトをスタートした当初、もっとも厄介なハードルになるだろうと予測していたのは「非常に不規則な曲面で構成されたグリップを、本当に3Dデータ化して削り出すことが出来るのか?」という部分でした。そういう意味では、まず最初の大きな山は超えたかな、というところです。
 
 
【ベンチマークは「stellar」のグリップ】

ちょっと話が逸れますが、「複雑な形状の木製グリップ」と聞いて思い出すカメラに、HasselbladがソニーのRX100をベースにOEM版として販売した「stellar」があります。
 

 
ベースボディの3倍近くするべらぼうな価格設定が物議をかもしたカメラでしたが、価格はともかく、風変わりなグリップがエンゾーの目を引きました。見る角度を変えるごとに、まったく異なる表情を見せる、非常に複雑な形状のグリップです。この、いかにも「いわくありげ」な形がエンゾーの目には魅力的に写り、どんな意味があるのか、どうしても知りたくなりました。

その疑問は、CP+の際にHasselbladのブースに行って氷解します。stellarを手にすると、あの小さなRX100が、驚くほど持ちやすくなっていたのです。少ないスペースを最大限に活かすよう計算され尽くした形状であることがすぐに理解できました。同時に、使い手を思い遣った形状には、触る前から「良さそうな予感」がするということを学んだ出来事でした。

さて、今後は三脚ネジの規格やグリップと台座の固定方法などといった具体的な仕様を決定して、いよいよ「鋳型」の作成のフェーズへと突入していく予定です。

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