店長エンゾーです。
ユリシーズのような小さなメーカーにとって、ボディスーツを開発する際にネックになるもののひとつに、「実機を確保すること」があります。基本、メーカーから供給されているわけではないので、皆様と同じように予約して発売日に入手するわけですが、それはつまり最高値で購入することを意味しており、開発コストも高くなってしまうことになります。
中でも桁違いに高いのが、ライカ。これはもう例外というべきで、購入するタイミングを遅らせたからといって値崩れなんかしませんから、ライカのボディスーツを作ることそのものが、かなり大きな決断を要しました。なので、M9から「ただのM(TYPE240)」へと進化した時には、
「これで当面はモデルチェンジしないだろうから、着手するなら今しかない!」と思ったものです。
ところが。
まったく予想もしなかった派生モデルが、割とすぐに出てしまいました。そう、「MP」です。
ライカの赤バッジが無いシンプルな外観がライカ使いの間では好評で、一部では「なんで最初からこのデザインで出してくれなかったんだ!」という声もチラホラと聞こえてくる中、エンゾーは他のファンとは別の意味で、同じ呪いの言葉を吐きました。
「なんで最初からこのデザインで出してくれなかったんだ!」
そう。フレームセレクターレバーを復活させるくらいなら、なんで最初からそうしてくれなかったのか、と。たったそれだけの違いのせいで、TYPE240のために設計したユリシーズのボディスーツは、MPやMPベースのモノクロームには使えないのです。ガッデム!!
で。ず~~~っと悩んでいたのですが、ついに重い腰を上げて、MP用のボディスーツも作ってしまうことにしました。なぜ迷っていたかというと、新規に金型を起こす必要があったから。これが結構、ハイコストなんです。「レバーが干渉する部分だけ削ればいいじゃないか」というわけには行かないのです・・・。
そういうわけで、やるからにはいいものにしたいと思っていますので、完成まで、しばしお待ちくださいませ。