K-POPコンサートでのオタクたちの写真撮影事情

K-POPコンサートでのオタクたちの写真撮影事情

こんにちは、以前からK-POP好きを公言している長澤です。新型コロナが流行る前は、よく韓国のコンサートに推しを撮影しに行っていました。オタクたちが推しを撮るためにかける熱量はすごく、会場はいつも戦場です。今日は、実際に韓国のコンサートに行ったときのエピソードを1つお話しします。

地方で開催されたK-POP歌謡祭

数年前、韓国の大田(テジョン)という場所で開催されたK-POPの歌謡祭に行ったときのことです。

ソウルからKTXという新幹線のような乗り物に乗って、1時間くらいで着きました。あまり観光客が行くような地域ではなく、工場が多い印象です。

特に遊ぶ場所もないので、ホテルに荷物を置いてすぐに会場へ向かいました。

今回のイベントは撮影OK。わたしは友人と2人、ステージの目の前の席を確保していたので、カメラと望遠レンズ、一脚などを持ち込みました。

椅子が足りない事件

わたしたちは席について開演を待っていたんですが、なぜかアリーナには、座らずにうろうろしている結構な数のオタクがいます。

すると、そのオタクたちが大声でスタッフになにか抗議し始めました。なんと、彼女たちの席がなかったそう。どうやらスタッフが椅子を並べ間違えていたようです・・・。しばらくしてもスタッフが椅子を用意しないので、席のないオタクたちはブチ切れ。ステージ前の柵ぎりぎりに立ち、「わたしたちはここで見るからな!」と言い張ります。

いやいやいや、それはわたしが困る!高いお金を出してステージ前の席を勝ち取ったわたしたちの身になってくれ。早くスタッフは椅子を準備してほしい・・・。

そんなことを思っていたら、もうとっくに開演時間を過ぎていました。

ようやくスタッフが椅子を運んできて、入らないからもっと前に詰めるように指示されたので、わたしたちは自分で椅子を詰めます。みんなわざと必要以上に前に詰めてステージに椅子を近づけました(笑)この自由さが韓国のイベントの醍醐味だと思います。

新人グループでウォーミングアップ

ようやくオタクたちも静まり、予定の開演時間から30分遅れてやっと公演が始まりました。歌謡祭なのでいくつものグループが順番に2~3曲ずつパフォーマンスします。最初は、まだ知名度の低い新人グループから。わたしが好きなグループはおそらく大トリなので、今のうちに試し撮りして練習します(新人グループのファンに怒られる)。最初はカメラを出している人が少ないので、障害物がなく、撮りやすいです。たまに写真を撮りつつ、平和に公演を楽しみました。

友人は「マスター」

後半に差し掛かると、友人が好きなグループが出てきたので、友人は写真に集中し、わたしは動画撮影を手伝いました。頼まれた通り、友人の推しを追いかけます。

友人の推しグループの出番が終わると、友人は撮った写真をすぐ見直し、良い写真のモニターをスマホで撮影し始めました。というのも、わたしの友人は、K-POPオタク界で「マスター」と呼ばれる存在。あらゆるイベントで推しの写真を撮影してはTwitterにアップします。その写真を待っている、会場に行けないオタクたちがたくさんいるんです。

マスターは、“撮ったらすぐあげる”が鉄則。イベント中にプレビューをアップし、リアルタイムで推しの様子をシェアし、イベントが終わるとすぐに写真を編集してHQをアップします。K-POPアイドルは、頻繁に髪型を変えたり、イベント毎に衣装を変えたりするので、その日のビジュアルをオタクたちは楽しみに待っています。マスターは、コンサートに行けないオタクにとってありがたい存在なんです。

たまに、コンサート帰りの満員電車の中で地面にPCを広げて写真を編集しているマスターを見かけます(笑)仕事が早くて尊敬です。

ついに戦いが始まる!

いよいよ歌謡祭も終盤、わたしの推しグループの出番です。世界で活躍する人気グループなだけに、周囲のオタクが一斉に大砲を掲げ、会場に緊張感が走ります。わたしも脇を締め、戦闘態勢に入りました。

メンバーが出てくると連写音の嵐です。前の席のオタクたちの頭や、高く上がったレンズが邪魔になって、なかなか推しを狙えません。さっきまでの練習が何の役にも立たないくらい、急に撮影の難易度が上がります。思うように撮れないので、もう推しだけを撮るのはあきらめて、とにかく自分の近くに来たメンバーを狙って適当に連写するしかありません。数枚当たりがあれば良いほうです。

後ろの席のオタクが、わたしの頭や肩にレンズを置いてくることもあります。これは韓国のコンサートあるあるです(笑)わたしの頭は三脚じゃない!と思いつつ、いちいち気にしていたら推しを撮り逃してしまうので何も言いません…。

推しグループのパフォーマンスが終わると、歌謡祭はあっさり終了。オタクは皆、さっさと帰宅します。わたしたちもホテルに帰って、写真を見返しながら余韻に浸りました。ブレブレの写真が多い中、たまに良く撮れたのを見つけると嬉しいです。その日の推しはちょっとぽっちゃり気味だったので、あとから編集で顎を細くしてあげて、ニキビも消してあげます(笑)

日本のコンサートのように落ち着いてパフォーマンスを観るのも楽しいですが、韓国のスリル満点なコンサートもまた違う楽しみがあります。再び韓国旅行に行ける日はまだ先になりそうですが、いろんなものと戦いながら写真を撮ってみたい方は、ぜひ一度韓国のイベントに参加してみてはいかがでしょうか。

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