SEL35F28Z インプレッション

SEL35F28Z インプレッション

店長エンゾーです!
予告通り、さっそくソニーのフルサイズ用単焦点レンズ「SEL35F28Z」で撮ってみたので、作例をUPしてみたいと思います。と言っても、このゾナー自体は現時点で1年以上前の2013年10月に発売された「FEマウント最初の単焦点レンズ」ですから、インプレッションとしては今更感も否めませんが(^_^;)。

このレンズの外観的な特徴は、まずそのコンパクトさ。明るさをF2.8と欲張っていないことから、鏡筒の直径がマウント径と全く同じ61mmに収まっていて、非常にスッキリとした円筒形になっています。また、マウント基部からの飛び出し幅も43mmと控え目で、α7の薄いボディと相まって、フルサイズの一眼としては極めて奥行きが浅く、収納性が高いコンビです。

ただし、前回インプレをお届けしたEOS kiss X7+EF-S24mmF2.8のコンビと比較すると、意外なことに、ファインダー接眼部からレンズ先端までのトータルの厚みは、まったく同じ89mmであり、収納性はほぼ互角です。これはキヤノンのパンケーキレンズが非常に薄いことに加え、α7のアイピースの飛び出し量が思いの外大きいことに起因します。

本筋とは何ら関係ありませんが、このレンズの一般的な呼び名は、表題の通りでいいんでしょうか。銀塩畑で育った身としては、メーカー型番っぽい呼称よりは、往年の「Caerl Zeiss Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA」みたいな言い回しの方が、俄然テンション上がります。(←ミーハー)


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

今回も、ナントカの一つ覚えのように開放番長です。アンティークショップにあった木彫の彫像。舟越桂さんっぽい雰囲気ですが、正確にどなたの作品かは不明。ちなみに、暗い室内で撮ったのですが、ISO200では微妙に手ブレしてしまいました・・・(素直に感度を上げればよかったんですが)。こういう場面では、やはり手ぶれ補正の恩恵にあずかれるα7IIに軍配が上がります。早く工場から帰ってこないかな・・・(ボソッ)


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

ついに完全に生産終了となってしまった、ワーゲンバス。今の衝突安全基準では、もうこのような味のあるデザインの名車は現れないと思うと、分かっていても寂しくなりますね。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

最短撮影距離である35cmギリギリで。本の表紙以外はボケています。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

古い刻印。本当は「香」の字にピントを合わせたかったのですが、実際には「境」の方に合っています。さすがにフルサイズ、準広角であってもそれなりにピントは薄いです。原因はたぶん、フォーカスロック後に欲張って無意識に寄ってしまったから(^_^;)。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

こういう絵を見ると、ヌケの良さが分かります。ダイナミックレンジも広く、レタッチ耐性が非常に高いです(って、それはレンズの話ではありませんね)。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

同じく、最短撮影距離にて。35cmというのは、フルサイズ用の35mmとしてはよく寄れる方ですが、それでも最近のデジカメに慣れていると、やはり被写体まで今一歩以上遠く感じます。
ちなみに、APS-Cとの比較に意味があるかどうかは置いておくとして、先日レポートしたEOS Kiss X7+EF-S24mmF2.8STM(銀塩換算38mm)の組み合わせだと16cmまで寄れますので、それと比較すると、特にテーブルフォトなどでは若干の撮りにくさがあります・・・。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

どのカットでもそうですが、開放だと周辺はけっこう落ちますね。と言いつつ、このなだらかな落ち方が好きなので、開放を多用しているのですが。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

「こういうフォトフレームもありなのか?」と思って撮ったメモ的な一枚(^_^;)。古いガラスを再利用したものです。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

なかなか、人をはっきり撮れない、撮っても掲載しづらい時代になりました・・・。


SONY α7 Caerl Zeiss FE Sonnar 35mm F2.8 ZA ISO200 F2.8 AWB

そこそこ輝度差がある構図ですが、極端な白飛び・黒つぶれもなくまとまっています。ただ別のカットで、画面のすぐ外に強い光源がある場合、フレアは割とはっきり出ました。逆光耐性がものすごく高い、というわけでもないようです。

ざっと撮ってみた感想としては、過酷な光線状況を除き「とてもヌケの良いレンズだな」という印象を持ちました。高価なレンズではありますが、長年慣れ親しんだ35mmの画角をフルサイズで楽しめる貴重なFEマウントですので、文句なくお勧めです。何より、軽くてコンパクトなのがスナップ向きでいいです!(^o^)。

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