鍵・スマートキー・カードキーをひとまとめにできるULYSSES3つ目のキーケース:中編

こんにちは、長澤です。
前回は、ULYSSESの引っ越しがきっかけで新しいキーケースの開発が始まったことをお話ししました。これまで何度も試作品を作って改良を繰り返し、いよいよ完成というところだったのですが、最新の試作品がULYSSESに届いてからのプロダクト会議で、思わぬ展開が待っていました。

使いたいキーケースは本当にコレなのか

~プロダクト会議にて~

工場から届いた最新の試作品に全ての鍵を入れてみると、キーケース全体がものすごく膨らんでしまいました。鍵と鍵がかぶらないように計算しているためジッパーは閉まるのですが、見た目がパンパンで、可愛いとは言えません。特に、せっかくの革小物なのにジップの幅が広くて目立ってしまい、「革をかぶせてでもジッパーを隠したい」という声もあがりました。

更に、キーケース全体の大きさも問題でした。最初のサンプル(左)から今回届いたサンプル(右)までを並べて比較してみると、どんどん肥大化しているのが分かります。使い心地を良くしようとするうちに、使いたくなる見た目ではなくなってしまったのです。

「正直、自分だったらこの大きさのキーケース欲しくないです。これってもうほとんど財布と同じ大きさじゃないですか。そのサイズのものを2個持ち歩きたくないです」

と、ここに来てスタッフの隠せない本音が噴出してきました。順調に進んでいるように思えたキーケース開発でしたが、もう一度見直す必要が出てきたのです。

入れたい鍵を全部入れて限界までスリム化

 このプロダクト会議で今一度、「自分たちが心地よいと思える条件は何か?」を整理し直しました。そこで、優先することになったのは、軽快に持ち歩くために限りなくカードサイズに近いサイズに収めることと、見た目を大きく損なうようなジップの使い方はしないこと。更に 、この2つの制約の範囲内で、最大の容量を目指すという方向性が定まりました。

これらを踏まえて、新たに出てきたキーケースの案は、次のようなものでした。

もとのキーケースは、普通の鍵6本、スマートキー、カードキー、歪な鍵が入るように作っていたのですが、スリム化するために普通の鍵を4本まで減らすことにしました。それでも、物理キー+その他のキーを合わせて全部で7つ収納できるので、十分大容量だと考えたのです。この新しい案について、これまでのキーケースとどう変わったのか、長澤がエンゾー店長に聞いてみました。

長澤「普通の鍵を4本に減らしたら、そんなにキーケースをスリムにできるのでしょうか」

エンゾー店長「うん、普通の鍵4本をカードキーの上に並べてみると、ちょうどこのサイズに収まる。5本になるとはみ出してしまうので、この『4本』という数が重要なんだ。ここに、スマートキーと歪な鍵を重ねれば、キーケースをこの大きさまで小さくすることができる」

長澤「なるほど!鍵4本だからこの小ささが叶うんですね!金具を使わず鍵を鞘に挿す方法や鍵が落ちない方法は、これまで作ったものがベースになっているから、少し遠回りしたけど、何も無駄ではなかったんですね」

エンゾー「あとは、スマートキーなどのゴロゴロしたキーを入れるところにジッパーを付けるか、他の方法で蓋をするか考え中なんだ」

ULYSSES3つ目のキーケース、完成まであともう少しです。たくさん入って薄くて軽いキーケースになると思います^^普通の鍵、スマートキー、カードキー、自転車の鍵、全て1つにまとめて持ち歩きたい!という方は、ぜひ楽しみにお待ちください。

  • 拍手! (2)

鍵・スマートキー・カードキーをひとまとめにできるULYSSES3つ目のキーケース:前編

それはオフィスの引っ越しから始まった

こんにちは、長澤です。先日、当ブログでULYSSES(ユリシーズ)本店への行き方をお伝えしたところ、早速東京からお店にお客さまが来てくださって、とても嬉しく思いました!ありがとうございます。
さて、その「会社の引っ越し」がきっかけとなり、今、新たな商品開発が進められています。ULYSSESが2018年2月に今の場所に引っ越したとき、ある問題が起こったのです。

店長がきのうまで使っていたキーケースが突然使えなくなった事件

~2018年2月~

去年まで、エンゾー店長はULYSSESの「ヴォラーチェ」というキーケースを使っていました。

◎ヴォラーチェ(大食い) ※販売終了

鍵をいっぱい持っていて、更に車のスマートキーも全部まとめて持ちたい人のためのキーケース。革と真鍮という、革小物らしい素朴な素材の組み合わせがチャームポイントでした。一見そんなにたくさん入っているようには見えないけれど、見た目よりもはるかにたくさん入ります。全部中に入るので、鍵の束をジャラジャラさせずにひとつの塊として持ち歩くことができます

店長は、このヴォラーチェに会社の鍵や家の鍵、スマートキーを付けて使っていて、全部ひとまとめにして持ち歩けるところが気に入っていました。ところが、今のビルに引っ越して、前の職場の鍵がなくなった代わりに「セコムのカードキー」が必要になり、それまで縁のなかったカードキーが毎日必ず使う欠かせないキーとして生活の中に加わることになったのです。しかし、きのうまで当たり前のように使っていたヴォラーチェには、サイズ的にも形状的にもカードキーが入りません。

エンゾー「な、なに…!?ヴォラーチェが使えないだと…!?」

しょうがないので、急場をしのぐためにカードキーを財布に入れることにしましたが、財布にはもともとSUICAを入れていたので電波の干渉問題も発生。更に、家の鍵やスマートキーとカードキーが別の場所になり、とても不便になってしまいました。

ちなみに、ULYSSESには、もうひとつ、モルースコというキーケースもあります。

◎モルースコ(2枚貝)

鍵を取り出すところからしまうところまで、一連の動作を片手で済ませることができるのが特徴ですが、鍵が4本までしか入らず、更に平たい鍵以外入れられないという制限もあります。

これも店長が求めているキーケースとは違うのでした。

エンゾー「全部1つにまとめたい…。こうなったら、普通の鍵・スマートキー・カードキー全てひとまとめにして持ち歩けるキーケースを作ろう!」

こうして、ULYSSES3つ目のキーケースである、スマートキー&カードキーケースを作ることになったのです。

第3のキーケースの特徴(仮)

まだまだ試行錯誤中のカードキーケースなのですが、最初は、鍵6本・スマートキー1個・カードキー1枚・駐車券1枚・自転車の鍵1個が入ることを目標に作り始め、以下の3つの工夫を施しました。

まずは、キーケースにありがちな金具を使ってみた

キーケースによくある伝統的なキー金具は、それほど耐久性が高くないため、ある程度使うと一本、また一本とフックが取れてしまうという欠点があります。新しいキーケースにも一度、その金具を付けてみたのですが、硬いキーと硬いスマートキーが重なってむちゃくちゃ分厚くなり、ジッパーが閉まらなくなりました。どのくらい厚いかというと、サンドイッチくらい厚い。そのため、少しでも厚みを減らすよう、鍵の収納方法をゼロから見直すことになりました。

刀のように鍵を1本ずつ鞘(さや)に挿す方法

次に考えたのが、金具の代わりに鍵を1本1本鞘に収める方法です。鍵を繋ぎ止めるリングがないのでかさばりません。それに、キーケースを開けた瞬間に鍵が一覧できてパッと使えます。

鍵の挿し方も色々試し、互い違いに挿すと効率良く収まりました。また、左右の面でそれぞれ鍵の向きを変え、キーケースを閉じたときに鍵同士が重ならないように工夫しました。左は上から2本と下から1本、右は上から1本と下から2本入ります。

スマートキー、カードキー、自転車の鍵が入るポケット

本をめくるように次のページがあり、そこに駐車券を入れるポケットがあります。カードキーはスマートキーの裏側に入れられます。

また、自転車のキーを始め、ロッカーのキーやマンションのキーなど、キーの頭にゴロンと厚みがあるキーは鞘には挿し込めないので、そういう歪な形の鍵が入るところが欲しいと思い、スマートキーの下にスペースを作ろうと考えました。ストレッチ生地を使い、スマートキーや自転車のキーを柔軟性の高いポケットの中に挟み込むことで、狭いスペースに2つのポケットを作ることが可能になりました。

実は、駐車券を入れるようにしたのは、お客さまからのご意見がきっかけでした。ヴォラーチェを購入した方々からの「惜しい!これにあと駐車券が入れば!」という声があったんです。ヴォラーチェは、たくさん入ってコンパクトなのが特徴の一つなので、駐車券が入るサイズではありませんが、今回カードキーケースをつくることになって、駐車券問題も一緒に解決できました。

と、ここまで順調に思えたのですが、数ヶ月かかって、やっと工場から届いた試作品を前に、思わぬ議論が巻き起こりました。一体何があったのか、このキーケースの問題点や進捗は、後編で…

  • 拍手! (5)

【ゆる募】チェッラより大きいカメラケースがあったら何入れる?

こんにちは、長澤です。突然ですが、みなさんはカメラを外に持ち出すとき、何に入れて運ぶでしょうか。カメラの持ち運び方をざっくり分けると、「カメラバッグを使う派」と「普段使っているバッグにカメラケースを入れる派」の大きく2つに分かれると思うんです。ちなみにわたしは以前、カメラをタオルで包んでバッグに放り込んでいました(汗)。
で、ここからが本題。普段遣いのバッグにケースを入れて日用品と一緒にカメラを持ち運ぶ派(長すぎる笑)のみなさんは、今どんなケースを使っていますか?カメラの大きさや形は様々で、用途も人それぞれなので、自分にぴったりなケースが見つからない方もいるのではないでしょうか。ULYSSESでも、すでにいくつかのケースを販売していますが、今あるケースだけでは入れられるカメラが限られています。そこで、より多様なカメラに対応するために新しいケースを作ることになりました!今日は、新しいケースについて、みなさんにご意見を頂きたいと思います!

ウチって小さいカメラを入れるポーチばっかじゃね?

まず、既存のケースを紹介します。ULYSSESで今販売しているケースは3つあります。

リコーのGRシリーズやソニーのRX100シリーズなどのコンデジが入る「クッシーノ

クッシーノより大きいですが、機能を削りシンプルにしたことで、リーズナブルで気軽に使える「チェッラ

もっと大きなソニーのRX1シリーズやフジのX100シリーズ、ライカなどが入る「サッコ

それぞれ大きさや機能は異なりますが、大きなカメラが入って且つシンプルなケースがありません。
今回新しく作ろうとしているのはチェッラのように気軽に使えてチェッラより大きいケースです。

チェッラの特徴

内側はふわふわした素材で衝撃に強く、最低限の強度があるので天面ジップのスライダーをいつでもスムーズに動かすことができます開け閉めが簡単なのが最大の特徴です。

また、SサイズとMサイズがあり、それぞれ以下のようなカメラに適しています。

Sサイズ: キヤノンEOS M10、EOS M100など+EF-M 15-45mmまで、G1 X MarkIIIなど

Mサイズ: キヤノンEOS Kiss M+EF-M 15-45mm、フジX100F、X-E3、ソニーRX1RII、α6500、オリンパスOM-D E-M5 Mk2、PENなど+パンケーキレンズ

※写真はEOS M10+EF-M 22mmF2をSサイズのチェッラに入れたイメージです。

EOS Kiss MはMサイズに入ると書いていますが、本体と標準ズームEF-M 15-45mmならSサイズのチェッラにも入れることができます。Mサイズに入れた場合、カメラの上に余裕ができ、Sサイズだとぴったり入るくらいです。個人的には、ぴったりSサイズに収めるのがおすすめです^^

チェッラよりひと回り大きいカメラケースに何を入れる?

2サイズあるチェッラですが、それでも入る機種は限られています。例えば、フジのX-Pro2にXF23mmF1.4を付けたものになるとチェッラには入りません。

そこで、ちょっと鼻先の長いレンズやもう少し大きなカメラに対応した「大きめのチェッラ」を作ることになったんです。

デザイン等は未定で、どんなカメラとレンズの組み合わせを考慮して作るか検討中です。

もしみなさんなら、お気に入りの普段使っているバッグの中にカメラを放り込むとしたら、どんなカメラ(とレンズ)を入れたいですか?
コメント欄にてみなさんの声をお聞かせください!

  • 拍手! (12)

【福岡 天神】商品を手にとって試せる!ULYSSES(ユリシーズ)本店への行き方

こんにちは、長澤です。
突然ですが、福岡にULYSSESの全商品を購入できる店舗「ULYSSES本店」があるのをご存知ですか?「え、ULYSSESって東京か大阪のお店だと思ってました!」という声がとても多いのですが、実は、ULYSSESは福岡のお店なんです。また、福岡にあるのは知っているけど、どうやって行けばいいの?という方もいらっしゃると思います。そこで、今日は、「ULYSSES本店」までの行き方を紹介します!(手っ取り早くGoogle Mapに住所を入れたい場合は、このページの最後までスクロールしてください)

実は、この店舗は2018年2月にオープンしました。なんで今まで黙っていたかと言うと、特に理由はありません。報告するのを忘れてました(汗)

ULYSSES本店までの行き方

福岡中央郵便局(福岡市中央区天神4丁目3-1)を出発地点とします。まず、郵便局の前を真っ直ぐ進んで行くと、右手に↑赤煉瓦文化館↑が見える交差点まで辿り着きます。

正面には、このようにビルがたくさん見えます。このまま直進すると橋ですが、その橋は渡らずに、この交差点を左に曲がります。

なお、右に曲がると九州最大の歓楽街・中洲へともれなく吸い込まれていくのでご注意ください。

角を曲がると、右手側に川があり、奥にJAさんのビルが見えます。このまま直進してください。

コインパーキングが見えたら、その隣の、最上階に黄色いペントハウス(?)が乗っかっている白いビル、これがULYSSES本店がある建物です。カエルのマークの看板が見えますよね^^

ビルの1階は美味しい地鶏料理のおも屋さんです。

奥に進むと「永島ビル」の入り口に到着。

扉の前にこんな看板を置いています。

ビルの中に入ると、古くてちょっと懐かしい雰囲気が漂います。


階段を登って2階へお越しください。

2階に着いてすぐ左側にULYSSESの入り口があります。

扉を開けるとカエルくんがみなさんをお出迎え。

ULYSSES本店へようこそ!
今販売中の商品が全てここに並んでいます。店頭にあるストラップやケースなどは、実際にカメラに着けて使用感を試して頂けますので、ぜひ、今使っているカメラを持って遊びに来てください。

お店の紹介をしていなかったのにも関わらず、国内各地、そして海外から、ぽつぽつとお客さまが足を運んでくださっています。ありがとうございます。

みなさんが今、どんなカメラをどんな風に使いたいと考えていらっしゃるのか、そんな話をULYSSESは常に求めています。もしよろしければ、お店にいらっしゃったときにはお話しをお聞かせください!

店舗情報は下記のとおりですが、営業時間は10時半~18時半ぐらいまでなんとなくやっていますので、だいたいそのくらいの時間にお越しいただければと思います…(笑)土日はお休みです。ごめんなさい><

お気軽に遊びに来てくださいね。みなさんとお会いできるのを楽しみにお待ちしています♪

ULYSSES® 本店

※販売中の商品全てがご覧いただける唯一の店舗です。

福岡県福岡市中央区天神4-7-18
※お客様の現在地からULYSSESまでのルートを確認するには、上記の住所をGoogle Mapにコピー&ペーストして頂くのが一番簡単です!

TEL 092-406-9960

OPEN 平日11:00~18:00

ULYSSES®製品 お取扱い店舗一覧はこちらhttp://ulysses.jp/user_data/shop_list.php

  • 拍手! (7)

MサイズのストラップをSサイズ(90cm)に短くして使う方法

こんにちは、長澤です。

【首掛け派?斜め掛け派?】

さて、みなさんは普段、カメラストラップをどのように下げていますか?
短くして首から下げたり、肩から斜め掛けにしたり…。

昔は、カメラと言えばフィルムカメラだったので、ファインダーを「覗いて撮る」一択でしたよね。そのため、カメラを顔に近づけて撮るのに、多くの人がストラップを首から下げて使っていました。首掛けのストラップのポピュラーな長さは90cm程度で、これがだいたいSサイズと呼ばれていたものです。なぜ90cmかと言うと、それより長いとカメラの位置が下がりすぎ、ズボンのベルトのバックルなどに当たってしまうから。

最近では、どのカメラにもモニターがついているため、腕を伸ばしてカメラを顔から遠くに離し、画面でライブビューを見ながら撮ることが増えました。また、肩がけや斜めがけなど掛け方も多様化しています。特に、「覗いて撮る」ことがほとんど無いデジカメが普及してからは、世界中でSサイズのストラップの需要はどんどん減り、ULYSSESでも取り扱いがなくなりました。

しかし、今でもごくたまに、Sサイズのストラップが欲しいとお問い合わせを頂くことがあります。いつでもぱっと撮影できるようにストラップを首から下げて使いたい方や、体格によってSサイズを斜め掛けにして丁度良い場合もあり、Sサイズの需要は全くゼロにはならないのです。
※身長157cmの長澤がSサイズを斜め掛けするとぴったりでした

【幅広く長さが調整できるカメラストラップ】

そこで今日は、ULYSSESのMサイズのストラップをSサイズとして使う方法を紹介します!

ULYSSESのストラップの中でおすすめしたいのは「クラシコ・グランデ」と「70%グランデ」です。定番の「クラシコ」と比較して首当てが短く調整部分が長いため、用途に応じて長さを大きく変えられます。大きくて重い一眼レフなら「クラシコ・グランデ」、ミラーレスなら「70%グランデ」がおすすめです。

まず、こちらがストラップを一番長くした、約110cmの場合です。斜めがけできる長さです。

次に、これがストラップを一番短くした約80cmの状態。一番長くしたときから、最大30cm短くできました。このように、「クラシコ・グランデ」や「70%グランデ」は、MサイズのストラップをSサイズやSSサイズ的に使うことができるんです。

【スッキリ収まる報道結び】

ストラップの長さをまとまり良く調整するときのポイントは巻き方

ULYSSESでは、「報道結び」「ニコン巻き」と呼ばれる、ストラップ先端を一往復半折り返す巻き方をおすすめしています。

頑丈で抜けにくく、調整して余った部分が内側に収まってくれるので、見栄えがスッキリします。それだけでなく、長い調節部分を三等分に折り畳めるので、大幅に短くセッティングしたいときにピッタリの結び方です。

詳しい巻き方はこちら→http://ulysses.jp/user_data/strap_musubikata.php

首掛けと斜め掛け、どちらも捨てがたいという方はぜひ試してみてください^^

  • 拍手! (5)

iPadと日用品が整然と収まるミニマルなバッグが欲しい②

こんにちは、長澤です。前回は、ガジェットオタクの店長が、iPadを持ち歩くためのバッグをずっと水面下で温め続けて来ていたことをお知らせしました。今日は、過去の試作品や工夫点、現状などバッグ制作の過程を紹介します。

【薄さへのこだわりにより直面した問題】

エンゾー「これが今までの試作品の一部だよ」

長澤「ひえー!こんなにたくさん!2年前から今まで、どんな風に変わって来たんでしょうか」

《バッグを上から見たところ》

エンゾー「もともと、財布・スマホ・家の鍵・iPadの4つを入れるバッグにするつもりだったんだけど、iPad+2つまでは入るけど、残りの1個がどうしても入らなかった」

エンゾー「そこで、外側にポケットを付けた。大きめのポケットにしたのは、長財布の人もいると思ったから。これで無事に4つの物が入るようになったものの、薄さにこだわっていたはずなのに、今度はポケットのせいでバッグ全体が厚くなってしまったんだ」

長澤「それに前回の話の流れだと、入れたいものは結局、その4つでは収まらなかったんですよね?」

【ただの「薄いシンプルなバッグ」から「それだけで1日過ごせるバッグ」へ】

エンゾー「そう。試作品を実際にしばらく使って過ごしてみると、すぐに、1日この4つじゃどうしても足りないと思うようになったんだ。取材や趣味撮影のために、小さくて良く写るカメラが1台は欲しい。ビジネスで名刺交換はするから、名刺入れもあったほうがいいよね。それから、途中で絶対バッテリーがなくなってくるから、充電器もしくはモバイルバッテリーのどちらかは必要になってくる」

長澤「確かに、1日過ごすとしたら、そのくらいは必要ですよね。でも、そんなにたくさん入って薄いバッグなんて作れるんでしょうか」

エンゾー「そこなんだよね。薄くしたいけど入れたいものは多い。異なるコンセプトがバッティングしていた。バッグに入れるものを最低限に抑えるのか、入れたいものが全部入るようにある程度厚みのあるバッグにするのか、どちらか選択しなきゃいけなかった」

長澤「う~ん、究極の選択ですね。それで、どっちを取ったんですか?」

エンゾー「少ししか物が入らないというコンセプトは、一見シンプルで良さそうに感じるんだけど、行動を制限されるバッグは、いずれ使わなくなると思った。なので、見かけの薄さは一旦捨てて、外側にポケットを付けるのをやめて、奥行きを増すことで中に入れたいものがきちんと入るバッグにすることに決めた」

長澤「多少厚みが出てでもバッグの中を充実させたんですね。じゃあ、そのことで中のレイアウトはどう変わったんですか?」

【重要だったポケットの配置】

エンゾー「最初は、タイルみたいに縦横きっちり揃えてスペースを作ればうまくいくと思ってたんだけど、実際にものを入れたらそうはならなかった。物を入れるとポケットはレモン型に膨らんでしまうんだ一番厄介だったのが、後から増やしたカメラだった。他のものがどれも薄い中で、コンデジだけがボコッと分厚いので、とても収まりが悪いんだ」 

長澤「確かに、財布よりずっと厚いですね」

エンゾー「そこで、どこだったらレンズの出っ張りが邪魔にならないか試した結果、2つの前ポケットの間になら居場所があることが分かった。それが、ゴツゴツしたものが重ならないように物の中心をずらすことで狭い範囲に物がたくさん入るという気づきにつながったんだ」

長澤「すごい!バッグが全然膨らまずにきれいに入りましたね。まだ少し余裕があるので、出し入れしやすいし、もっと物が入りそうです」

エンゾー「うん。カメラを入れるミニケース自体が仕切りの役割を果たしてくれて、横にできたスペースにも物を入れることができたので、通常ならデッドスペースになる部分が収納として活かせるようになった。効率の良い物の入れ方とは何かが分かってきたので、これで一気に前進した」

【長財布でもスマートに収まるポケットに】

長澤「ところで、長財布はもともと外側の大きなポケットに入れるはずだったのに、外側のポケットを無くしたのなら、どこに入れることにしたんですか?」

エンゾー「もともと、↑ここ↑が財布を入れるスペースだったんだけど、Lジップウォレットくらいの小さくて薄い財布なら丁度いいものの、長くて分厚い長財布だと入らない。なので、どんな財布を使っている人でも使いやすいように、財布を入れるスペースは、ポケットじゃなくてトンネル構造にすることにした」

長澤「ポケットとトンネルって何が違うんでしょうか」

エンゾー「ポケットは、入り口が広くても底に行くほど狭くなり、最後にはマチがなくなる。そのため、物が底に辿り着く前に途中で引っかかってしまうんだ。トンネルは入り口から底まで同じ幅の筒状なので、スムーズに物を出し入れできる」

長澤「なるほど!」

エンゾー「ところが、こんな風にバッグの中に色々と機能性の高いポケットを組み込むと、製作がすごく難しくなって、その分コストも跳ね上がってしまったんだ。試作だけでもかなりコストがかかるから、量産すれば尚更ね」

長澤「国内で生産するとなると、すごい価格になってしまいそうですね。それじゃあ、どうしたんですか?」

エンゾー「現実的な価格で作るために、バッグの外側とインナーケースを別々に作って、あとからはめ込むことにした」

長澤「おお!大きく変わりましたね」

エンゾー「そうなんだ。ここからは今度話そう」

何度も試作を繰り返してきた、iPadが入るバッグ。ここまでの話は試作のほんの一部。続きはまた今度…

  • 拍手! (10)

iPadと日用品が整然と収まるミニマルなバッグが欲しい①

こんにちは、長澤です。先日、店長から声がかかりました・・・

エンゾー「実は、ULYSSESで2年前から温めてるバッグがあるんだけど、長澤さんは、まだ知らないよね?」

長澤「え、何ですかそれ」

エンゾー「そろそろお客さんにも公開して良い時期が来たと思うから話すんだけど…いま、iPadを持ち歩くためのバッグを作ってるんだ」

長澤「おお~!今度はiPadバッグなんですね。そういえば、店長いつもiPad持ってますよね」

エンゾー「そうそう。基本的に毎日使ってる。どこに出張するときでも必ず持って行くしね」

長澤「今はどうやって持ち運んでるんですか?」

エンゾー「バックパックやトートバッグに他の荷物と一緒に入れてるんだけど、必要最小限の荷物だけ持ち歩きたいときには、バッグが大げさすぎるんだ。iPadのためだけに大きなバッグを使っているような感じになってしまう。そこで、財布・スマホ・家の鍵、そしてiPadが入るくらいのコンパクトなバッグがあったら便利だなぁというくらいの「ふわっ」とした動機で、2年前、あまり深く考えずにiPadバッグを作り始めたんだ(笑)」

長澤「ほんとにふわっとしてますねえ。例えばですけど、家電量販店とかで見かける、↑こんな↑iPadバッグじゃだめなんでしょうか。ちゃんとiPadは入るし、他の小物も整理整頓できそうですが」

エンゾー「うーん。入れたい物が全部入りさえすればいいのなら、これでOKなんだけど。今回は、バッグに入れる全てのものに、使う人が定位置を与えられるようなものが欲しかったんだ。つまり、雑然と入るのではなく、整然と並べられるバッグ。よく整理された道具箱のような、ノイズのない一覧性が欲しかったのさ」

長澤「なるほど~。でも、そうなると、財布、スマホ、家の鍵、iPadだけじゃ、わたしなら足りないかなぁ。最低限持ち歩くものってもっとありますよね」

長澤「モバイルバッテリーと充電器とそれから…。わたしならこれくらいは持ち歩きたいです」

エンゾー「うん、俺もそう思う。それに、仕事で使うとなると名刺入れは欠かせないし、やっぱり良く写るカメラも入れたくなって」

長澤「ずいぶん増えましたね(笑)」

エンゾー「でも、コンパクトなバッグにすることは諦めてない(笑)。今回は、カメラの中でも、リコーのGRやソニーのRX100シリーズとか、いわゆる高級コンデジが入るぐらいのサイズを目標にしようと決めた。更に、自転車に乗る人も使いやすいバッグを目指してる」

長澤「自転車ならメッセンジャーバッグがあるじゃないですか」

エンゾー「確かに、自転車で使えるという目線だけで言うとメッセンジャーバッグは便利なんだけど、服装を選ぶし、iPadを入れるには大きすぎる。ショルダーバッグとして使えて、普段遣いの服に似合い、どんなシチュエーションでも使えるバッグを作りたい。iPadユーザーでありカメラも自転車も好きな人に使ってもらえるようなバッグを試作中なんだ」

長澤「へえ~!どんなバッグができているのか楽しみです!」

今少しずつ進んでいるiPadバッグの制作過程や進捗状況を今後また報告していきます^^

  • 拍手! (6)

なぜ今、長財布?薄いのに大容量の「ピアット」:後編

こんにちは、長澤です。前回は、ULYSSESが今、長財布を作った理由をお話ししました。
今回は、ロングウォレット「ピアット」がどのようにして“大容量でも薄く、使いやすい”を形にしたのか、その工夫を紹介します。

ピアットの3つの工夫

①カードを1つのポケットにまとめて無駄な重なりを減らす

一般的な長財布には、ポケットがたくさんついていてカードが収納できるようになっていますよね。1つのポケットに1枚カードを入れるようにできているので、例えば、12個ポケットがあるとしたら入るカードはたったの12枚。しかも、ポケットがいくつも重なるうちに、生地がどんどん厚くなり、財布が膨らんでしまいます。実は、長財布は見た目の割にあまり入らないのです。

そこで、たまにしか使わないカードを数枚まとめて入れるポケットがあれば、革を何枚も重ねずに済むので財布を薄くできると考えました。

その結果できたのがこの形。
上の画像のように、右側に「すぐ取り出せる特等席」が3つ、左側に8枚ずつ収まるポケットが2つ用意されています。
まず、「とても使用頻度が高いカード3枚と、それ以外のカード」とに仕分けし、その上で、よく使うカードを3つの専用ポケットに入れ、残りの「その他大勢(笑)」のカードたちを2つの大部屋にまとめて入ってもらうことにします。
また、ポケットのふたは、革の張りをバネのように使い、カードが滑り出ないようになっています。

カードを入れてないとき、ポケットはこのように薄い状態です。

カードを入れるとマチが立ち上がります。
このように、カードを入れる枚数に応じて、最小限の厚さに抑えることができるんです。

②ボックス型の小銭入れで最小限のスペースに

一般的な小銭入れは、長財布の端から端まで贅沢にスペースをとってあるものがほとんど。一方、折財布によくあるボックス型の小銭入れは、長財布の小銭入れより小さいですが、取り出しにくかったり小銭が溢れたりすることもなく、不便に感じたことはあまりないのではないでしょうか?それじゃあ、長財布でも、きっとこのサイズで十分。そこで、ピアットでは、カードスペースの間にコインボックスを配置することにしました。

…と、言葉で言うのは簡単ですが、現実はそんなに甘くなかったんです。

最小限のスペースに収めるため、カード入れと小銭入れを隙間なく3つ並べようとしたのですが、これには高度な技術が必要だったのです。なぜなら、ミシンで縫うための「縫いしろ」がないから。いくつもの工場に断られ、やっと引き受けてくれた工場で何度も試作を繰り返し、ようやく思い描いたポケットと小銭入れが完成しました。

③全体が見やすく取り出しやすい形

財布に物を出し入れするときには、出し入れしたいもの(お札・小銭・カード等)が何にも妨げられずひと目でよく見えることが理想です。ピアットは、札入れの手前が開いているので、お札の種類や枚数を確認しやすいんです。

コインを出す、カードを選ぶ、お札を出す・・・
これらの用事ごとに財布の向きや使う手を変えるのはめんどくさいですよね。

「左手は添えるだけ」
(どっかの少年漫画で聞いたことあるセリフだな)

財布を持つ向きや使う手を変えず、同じ体勢で全ての動作をこなすことができるようになっています。

でも、最初にこの構造を見たとき、札入れの部分を大きく開いたら、お札が落ちてしまうんじゃないかと心配になりました。

が、やってみたら大丈夫でした。角の三角形の部分(斜線)がお札を挟み込み、落ちないつくりになっているので安心です。

お札の横のポケットはレシートや通帳が入るサイズになっています。わたしは、旅行のときに航空券とパスポートを入れるのに便利だな~と思いました。ライフスタイルに合わせて色々な使い方ができます。

以上、ピアットの3つの工夫でした。

ちなみに、エトルスコのディープブルーは、国内ではもう手に入らない貴重な革で、在庫分しかありません。追加生産できないので、気になる方はお早めにどうぞ!

  • 拍手! (6)

なぜ今、長財布?薄いのに大容量の「ピアット」:前編

令和元年のお財布事情

こんにちは、長澤です。トートバッグは店長にバトンタッチ中なので、今日は違うお話しです。

突然ですが、みなさんは今、財布の中に何枚カードが入っていますか?

わたしは10枚でした。長財布から小さ目の折り財布に買い換えてから、必要最低限に減らしてやっとこれくらいなので、もっと多い方もいるんじゃないでしょうか。

スマホ決済や電子マネー等の便利な支払い方法が増えたり、クレジットカード1枚持っていれば買い物に困らない今、あまり現金を持たない人も増えていると思います。それに伴って、財布も小さくて薄いものが流行っていますよね。でも、使用頻度の低さが「持ち歩かなくていい」ということとイコールとは限りません。もしもの時に備えて、カードや現金を持ち歩く人にとっては、大容量は「必然」なのです。

そういう場合、あまり使わないカードたちを、別途カードケースにまとめて持ち歩くこともあると思います。が、メインの財布をコンパクトにするために持ち物が増えてしまうという現象が起こってしまい、解決策としては必ずしもスマートではありません。

ちなみに、ULYSSESでは「コモド」というコンパクトなお財布が大好評です。薄くてサイズも小さいのに、カードが14枚も入り、見た目以上に大容量なので、中身が多くても、この財布ひとつに小さくまとめられて一石二鳥なんです。

なぜ今、長財布?

そんな、大容量且つコンパクトな財布があるのにもかかわらず、ULYSSESでは新たにロングウォレットを作りました。なぜ今、長財布?そのワケをお話しします。

世間の財布がどんどん小さくなっても、やっぱり長財布を選ぶ人は一定数います。実際、わたしの周りでも長財布を使っている人がたくさんいたので、その理由を聞いてみました。

《長財布を使う理由》

・お札を曲げたくない
・小銭が取り出しやすい
・カードが多いから小さい財布だとはち切れる
・開いたときに全体が見えて取り出しやすい
・レシートやチケットを曲げたくない
・折財布のような厚みが出るのが嫌だ
・風水でお札と小銭を分けたほうが良いと聞いたため、お札は長財布に

お札を曲げたくない」この理由がほとんどだろうなと予想していましたが、そのほかにも長財布ファンがそれを選ぶのには、たくさん理由があったんですね。きっとファンの方は、この先コンパクトな財布に出会ったとしても、長財布を選ぶだろうなと思います。

それから、「お札を曲げたくない」というのは、相手にきれいなお札を渡したいという気遣い。長財布を使う人はきっと心が優しい人なんだと店長が言ってました。

そこで、ULYSSESでは、そんな方に使って頂きたい心地良い長財布を作りたいと考えました。

ULYSSESが思う、心地良い長財布とは

①お札を折らずにキレイに使える=折り目のないお札を渡せるという密かな満足
②持ち歩きたい物が全て入るので、カードホルダーや小銭入れなどが増えない
③大容量にもかかわらず薄くて軽い

必要なものをひとつにまとめても薄く軽く使いやすければ、財布を開くのがきっと楽しくなるはず。それを形にしたのが、「ピアット」です。

コモドの「薄くてたくさん入る」というコンセプトを引き継いでいる「ピアット」には、イタリア語でお皿の意味があり、「薄い」という意味でも使われます。

この薄さや使いやすさを叶えた「ピアット」にはどんな工夫があるのか、次回ご紹介します^^

  • 拍手! (8)

ついに再始動!カメラも入るトートバッグプロジェクト⑤

サンプル完成!

こんにちは、長澤です。

今日は最初に、各色一つずつだけできあがったトートーバッグのサンプルを公開します!

カーキとグレーの2色です。

長澤「おおお、これが完成形なんですね!」

エンゾー「そうだよ」

長澤「前回まで商品紹介で使っていたのは…」

エンゾー「あれはもう少し前のプロトタイプだね。見かけはほぼ一緒だけど、金具の色や仕上げが違う」

長澤「なるほど。そう言えば、今まで四回に渡ってインナーケースの作りや気室の仕切り方など、バッグの内部の話をたくさんしてきましたが、外観の話をするのは今日が初めてですね」

エンゾー「ほんとだな(笑)」

長澤「ショルダーストラップは、かなり自由に長さの調節ができそうですね」

エンゾー「うん。トートは手さげのように運びたい時もあれば、肩に掛けて移動したい時もあるから、目的や好みに応じて運搬スタイルを変えられるようにした」

長澤「一番長くした時は、けっこう長いようですが」

エンゾー「そうだね、ストラップを握って肩掛けに移行する時に、肘がスルッとストラップの輪をすり抜けられるようなサイズにしてあるんだ。これなら片手でアクションが終了するので楽なんだよね」

長澤「なるほど!そしてこのベルトは…あ、キャリーバッグのハンドルを通すやつですか?」

エンゾー「正解!」

長澤「でも、この真ん中のホックは何だろう…」

エンゾー「それは、キャリーバッグを斜めに傾けて運んでいる時に、上に載せたトートがクルンと手前に回転してキャリーの上から落ちてしまうのを防ぐための仕組みだよ。こうやってハンドルの隙間でホックを止めると…」

長澤「おー、回りませんね!芸が細かい!」

エンゾー「工夫と言って欲しい(笑)」

長澤「これ、ペットボトルとか水筒を入れる場所ってあるんですかね」

エンゾー「カメラやパソコンと一緒にバッグの中に入れることに抵抗がなければ、可動間仕切りの中に差し込むのがいちばんいいと思う。外に出したい場合は、外側に汎用の大きなポケットがあるので、横に倒せば入るよ」

長澤「私は外側のポケット派かな〜」

長澤「ところで、根本的な質問なんですけど。トートバッグプロジェクトがなぜ今、再び動き出したのか教えてください」

エンゾー「核心を突いてきたねえ(笑)」

「南インドで出会った、ものづくりへの情熱」

次は店長が南インドの工場との出会いをお話しします。お楽しみに~

  • 拍手! (10)